スマホ時代と呼ばれる現代では、集中力が続きづらい状況下に置かれていることは周知の事実です。
それでも知識を溜め、アウトプットするためには読むスキル(インプット力)が必要不可欠といえます。
現代病「集中できない」を知力に変える 読む力 最新スキル大全 脳が超スピード化し、しかもクリエイティブに動き出す! [ 佐々木 俊尚 ]では、情報の種類と注意点を事前に把握しておき、
注意散漫状態でも有意義な読み方を身に着けていただければ幸いです。
読むことの最終目的は世界観を学び、自分の知肉にしていくことであると定義します。
集中しづらい現代では散漫な注意力を逆手に取って活用する方法を手に入れましょう。
メディア情報の分類
まずは世の中にあるメディアは大まかに4つに分類されています。
①ホリゾンタル×中立的=ニュースアプリ、通信社
②ホリゾンタル×偏見的コール新聞記事、テレビのワイドショー
③バーティカル×中立的=ブログや専門誌などでの専門家の知見
④バーティカル×偏見的=陰謀論
ここで覚えておくべきなのか、ホリゾンタル(水平)メディアとバーティカル(垂直)メディアが
大枠になり、偏りの有り/無し で4パターンになります。
予備知識がない状態ではホリゾンタルで大まかな知識を得て、
要点をバーディカルで肉付けするイメージです。
ホリゾンタル情報/バーティカル情報にはどちらにも「偏見」という
インプットを無駄にしてしまうトラップが潜んでいることを認識しておく必要がありそうです。
偏りが強いメディアを見抜く
せっかく知識をインプットしても正しく理解できていなかったり、
「偏見」のトラップに引っ掛かった誤った知識では意味を成しません。
それだけならまだしも、マイナスに働いてしまう可能性もあり得えます。
ここでは著者が紹介する偏りが強いメディアを見分けるための7つのポイントを紹介します。
①出来事の構造単純にすぎて、しかも断言していないか
②誰かを悪者に仕立てて、対立を煽っていないか
③要注意ワードが含まれていないか
④匿名の証言やコメントが多すぎないか、ニュースソースが不明ではないか
⑤明らかな陰謀論が書かれていないか
⑥私だけが知っている隠された真実を根拠にしていないか
⑦正しさ正確に過剰に頼っていないか
現代に蔓延るメディア用語
オルタナティブ・ファクト
直訳するともうひとつの真実。
嘘も方便のように真実をねじ曲げてでも広めるニュースのことを指しており、
SNSでも断片的な情報で判断されていることが往々にしてあるようです。
・ポスト・トゥルース
真実以後と直訳できます。
世論を形成する際に客観的な事実よりも、感情や個人的信条への
アピールの方がより影響力があるような状況を指します。
これらのメディア用語が現代では横行しており、相手に対してひたすらボールを投げ続ける
ドッジールのような状況を繰り返しているようです。
この一方通行な情報により世界はますます分断されているというのが著者の主張です。
有料メディアの活用ポイント
ここまで情報過多な時代において、有料メディアが本当に必要な価値のある情報なのか
私たちは見極めなければなりません。
当然のことながらすべての有料メディアが良質ではありません。
著者が有料メニューを選ぶ3つのポイントを紹介します。
①専門知識があるメディアか
②日本のメディアには無い視点があるか
③深い取材や分析があるか
無料メディアにはない付加価値があるメディアの多くは有料です。
良質なインプットをするためには、リスクを負って一歩踏み込んだ情報を得る価値も十分あるはずです。
読んだあとを考える
情報収集をしているだけでは単なるインプットであり、それ以上の価値はありません。
私たちが情報の媒体から知識を得て、何かアウトプットをして初めて意味をなします。
それらはブログであり、友達に説明するでもあり、自らが実践してみるというように
いろいろなアウトプットの方法があります。
著者はこれらを「知の泉」と表現しています。
常に新鮮で清涼な水を流し込んでやらなければ泉は濁り枯れ果ててしまうため、
情報という「知の泉」はインプットとアウトプットを常に循環させていく必要があるようです。
読むべき本の選び方
ここではあなたにとって読むべき本はどう選べばいいかについて著者が考えるポイントを紹介します。
①そのほんと自分の相性を知る
②自分の読書スキルが足りているかを知る
③まずは冒頭の30ページを読んでみる
④向いていない無理だと思ったら一旦潔く諦める
⑤今読んでいて楽しい本を読む楽しいから知肉になる
せっかく自らの知肉になるのですから、自らが満足できるような本を読みたいものです。
このブログからあなたに合う本を紹介出来ればブログ冥利に尽きます。
まとめ
世の中を知る入り口に新聞を活用し、それらを把握してした後には出来事についてさらに深く掘りさげている別の情報を探す。
本書では著者が使用しているアプリやリアル書店と
現代人の必須アイテムでもあるTwitterなどを駆使して
いかに効果的に情報収集(読み込む )を行うヒントがちりばめられています。
これらを読み手がどのように活用していくかが、本当の価値を生み出すはずです。
集中に自信はないけど知識を増やしていきたい方に手に取っていただきたい一冊です。
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