要約|2030年:すべてが「加速」する世界に備えよ【スピーディーな時代の変化に適応しよう】

思考・考慮

2030年あなたはどんな未来を想像していますか?
2030年:すべてが「加速」する世界に備えよ [ ピーター・ディアマンディス ]で描かれている近未来はどこまで実現されるのでしょうか。
私たちには想像もできないほどのテクノロジーの進化がすぐそこまで迫っており、ワクワクする気持ちと裏腹にテクノロジーの進歩に恐怖を感じてしまうかもしれません。
信じられないような2030年を迎えるか否か応えはあなたの目で確かめてください。

テクノロジーの最先端を知ることはプライベートはもちろんのこと未来の仕事に至るまで驚くべき変化が私たちを待ち受けているはずです。
アンテナ高く立て準備しましょう。時代の変化を活かすか乗り遅れるかはあなた次第です。

コンバージェンス

コンバージェンス(convergence)とは、収束、集中という意味をもち、複数のものが一つに集まる様子を表します。
本書でのコンバージェンスとはテクノロジー同士の融合と言い換えることができます。

例えば、古いSF映画に登場していた空飛ぶ車は当時は映画の中だけのフィクションであったものが、大企業が多くの資金を投入して現在では、プロトタイプまで開発が進んでいるようです。
昔のSFも今では明確なファクト(真実)になりつつあります。

ムーアの法則

ムーアの法則は耳にしたことがある方も中にはいるかもしれません。
これはインテルの創業者であるゴードン・ムーア氏が、「集積回路上のトランジスタの数が18か月ごとに2倍になる」という半導体業界の経験則を1965年自らの論文で提唱しています。
要するに私たちが手にしているスマホも一昔前はガラケーだったように、電子機器の性能が加速度的に向上することを意味しています。
テクノロジーのコストはそのままに、数年経たずして性能が倍増、あるいは性能を維持しつつ、飛躍的にコストダウンされていることは明白です。

このムーアの法則が現代のテクノロジーにも当てはまるっているといえます。
Googleのエンジニアリングであるレイ・カーツワイル氏は、あるテクノロジーがデジタル化されると、ムーアの法則にのっとって「エクスポネンシャル(指数関数的)」な加速が始まることを示唆しています。

エクスポネンシャルテクノロジー

エクスポネンシャルテクノロジーの成長サイクルには6つのステージによって、とてつもないスピードで圧倒的なイノベーションが生み出されます

①デジタル化
②潜行
③破壊
④非収益化
⑤非物質化
⑥大衆化

インターフェイスはテクノロジーを大衆が使えるようにすることまでが1つの成長サイクルといえるでしょう。

加速度的進歩

従来のコンピュータより新しいコンピュータ開発されると、さらに高速な新しいコンピュータが開発されています。
さらに、繰り返すことで加速度的にのペースは上がります
量子コンピュータを始め、AI(IR,VRを含む)やロボットなどは、この加速度的なペースの渦に乗ってイノベーションが起きているといえます。

注目するべき点はこれまで個別で進歩を続けていたテクノロジーが、融合(エクスポネンシャル・テクノロジーのコンバージェンス)がいたるところで起きていることです。

損失回避性

2030年になってこの記事を読み返した時「本の内容ほどテクノロジーは進歩していない!」と
ツッコミが入るときの保険をかけておきます。
進化のスピードをこれまで触れてきましたが、変化が起きないとすれば原因はなんなのか。
それは人間の特性でもある「損失回避性」です。

例えば転職をするか否かで迷っているときに、転職していまよりも状況や待遇が悪くなってしまった時のことを考えると行動できなくなってしまうこと。
現実の社会では「技術的には可能だけれど、やらない」という決定が多くなります。

現時点で未来に必要な技術要素は個々に実現出来ていることが多く、その個々の技術を損失回避性を乗り越えてコンバージェンス(融合)が起こせるかが近未来化を進めます。

まとめ

今後、さらなる技術革新が進むことは明白です。
技術が進歩するだけではなく、わたしたちのような大衆が受け入れられるほどにまで落とし込めなければ「目新しい技術」と話題にとどまってしまうでしょう。
様々なイノベーションを起こすためには「いまのままでよい。」という損失回避を取り払うことが出来ればとてつもない未来が私たちを待っているはずです。

どんな未来が待ち構えているのか気になる方に手に取って頂きたい一冊です。

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