”知的生産に求められるのは考えることであり、悩むことではない”
自分にしか提供できない価値を見出すために人は努力する生き物です。
イシューからはじめよ 知的生産の「シンプルな本質」 [ 安宅和人 ]では自らのスキルを上げるための考え方から成果を出すためのアプローチを単純明快に実践できるはずです。
効率的かつシンプルな答えの求め方をあなたの思考にも役立ててみて下さい。
猪突猛進に努力を重ねるだけでは未来永劫生産性が上がりません。
生産性の高い人はイシューを掴む力を持っています。
「イシュー」とは何に取り組むべきなのか、本当に取り組むべき課題を見極める力を指します。
悩むと考えるの違い
「悩む」は答えが出ないことが前提でスタートします。
一方「考える」は答えが出ることが前提でスタートします。
例えば仕事の成果が出ない場合を例に挙げてみます。
成果が出ないからといって落ち込んだりお酒に逃げたり、他人に愚痴をこぼしても何の解決にもなりません。
ただ時間を浪費して悩んでいるに過ぎません。
成果が出ないのはターゲットを見誤っているのではないか、説明の方法を工夫してみてはどうか、
トークスキルを磨いてい視ようといった、解決策の案を出すことが考えることだといえます。
そのためには、セミナーに参加してスキルアップを目指すことが成果に繋がるかもしれません。
著者は「悩む」と「考えること」は全く違った行為だと明言しています。
悩むことをやめる
悩むことに一切の意味はありません。
悩むくらいなら休む方が適切だということです。
具体的には10分以上考えて答えが出なければ、それらは悩んむと同義であるといえます。
質の良い「イシュー」を掴むためにも最も著者が大切にしていることは悩まないことだそうです。
正しい頑張り方
日本では頑張るとこが美徳とされています。
しかし実際に頑張ることが評価されるのは小学生くらいまでではないでしょうか―――
頑張っても成果が出なければ「やっていない」ことと同じ程度の評価にしかなりません。
寝る間も惜しんで働く根性論の時代はすでに崩壊しています。
よいイシューの条件
著者の掲げるよいイシューの条件は3つです。
前章で挙げてた売上という成果を出せない事例からの考えてみてください。
①本質的な選択肢であること
商品の売り方が悪いのか、商品自体が良いものではないのかという点が本質的な選択肢です。
②深い仮説があること
深い仮説では様々なデータをもとに今後の売り上げが見込める市場であることに
加えて情報をもとにどのように推移したり、他社との差別化出来る点を想定します。
③答えを出せること
○○をすれば売上を上げられるという答えが出せるか否かを明確出来るかです。
仮に市場が縮小してる中で売り上げの拡大させようとするのは良い商品で良い売り方をもってしても答えがでるとは限りません。
イシュー度(価値)の高い仕事
仕事の生産性は方向性と努力が重要のようです。
もちろん努力は大切ですが、努力しても方向性が間違ってしまっては価値の高い仕事にはたどり着けないだけでけなく、努力が無駄になることも考えてられます。
このことからも努力よりも前段階で、正しい方向性を見定める必要があります。
そして取り組むべきことが明確になったら、まずその課題から手を付けることです。
取組みやすいとか気分が乗らないといった自分本位の感情ではなく、一点突破で行うことを良しとします。
なぜかというと人間が努力できる量は限られているからです。
取り組むべき課題の見つけ方
取り組むべき課題を見つけるには一次情報を得ることです。
自らの肌で感じた情報を「正」といて課題を精査するべきであるということです。
他人からの情報では、少なからずその人の感情や思い込みが介入する可能性があるからです。
また、情報にも完璧を求めず80点を目指しましょう。
情報を集め過ぎても行動やアウトプットが遅くなる原因になってしまいます。
自ら得た一次情報をもとに必ず仮説を立て、自分で考える習慣を身に付けてください。
まとめ
ただ頑張ることに集中するよりも「何をするべきなのか」を第一優先に考えることが、重要だと言えます。
他人と違う部分は何かをはっきりとさせることが差別化となり、よいイシューとなるようです。
悩んでいても何も解決には繋がりません。
悩むくらいなら本書を手に取って一次情報を自ら取得して考えてみてはいかがでしょうか。
価値ある本質を見極めたい方に手に取って頂きたい一冊です。
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