要約|医者が教える食事術【あなたには正しい食の知識がありますか】

健康・食事

健康で長生きするために情報への正しい判断が必要です。
食のリテラシー(適切に理解判断する能力)を高めて、感情的にならず冷静な対応が出来れば心にも身体にも良い生活が送れます。

今回は医者が教える食事術2 実践バイブル 20万人を診てわかった医学的に正しい食べ方70 [ 牧田 善二 ]を紹介します。

食のリテラシーを身に付けるには生化学という分野の知識を学ぶ必要があります。
本書は生化学を学んだ著者がエビデンスをもとに食についての勘違いから詳しい情報が記されています。

代謝とという動きとは

新陳代謝とか代謝が良いといった言葉を耳にすることがありますが、代謝とは一体どういう事なのでしょう。

例えばXとYと言う栄養素を口にした時、Xはxxxと分解されYはyyyと分解されるだけでなく、XとYが結びついてZと言う新しいものが体の中で生成されます。
この働きを代謝と呼びます。

代謝について説明できる学問は生化学しかないようです。

エビデンスに踊らされない

エビデンスは確かに重要です。
しかし、エビデンスだけに踊らされてはいけません。
身体に良い/悪いの議論がなされている食品の多くはどちらの根拠を示す論文が存在しています。
私たちがなすべきことは多くの情報から真実を読み解く力です。

食品メーカーは様々な論文の中から、自社に都合の良いものを探し出し、エビデンスとして使うことが往々にあるようです。

私たちの健康を一番に考えてくれることが望ましいですが、食品メーカーもビジネスです。
都合の良い内容が見つかれば、誇張した表現になってしまうのではないでしょうか。

ナトリウムは塩分が少ないのか

塩化ナトリウム=食塩ですが塩化ナトリウム=塩分ではないのです。
ナトリウム1gと表記されているとあたかも塩分が1g入っているように感じます。
(本書を読むまでは私もそう思ってました。)

なんとナトリウム1gは食塩2.54g相当なのです!

多くの食品でナトリウム表記がされているため多くの人が誤認しているのではないでしょうか。

スーパーフードの基準知ってますか

スーパーフードと呼ばれる言葉は1980年代アメリカやカナダで使われ始めたそうです。
チアシード、アサイー、キヌア、マカ、カカオなど、私たちにも聞き馴染みがあると思います。

では、抹茶はどうでしょう。
私たちはアイスのフレーバーや和菓子といった認識ですが、海外では日本の抹茶はスーパーフードとして捉えられているそうです。

このようにスーパーフードと呼ばれると度々注目されますが、判断基準は栄養価が特に高い部分だけにフォーカスを当てるように非常に曖昧なようです。

スーパーフードだけでは健康が保てないことが明白なことから、それだけを食べれば大丈夫という思い込みとは今日から決別しましょう。

三大栄養素とは

あなたは三大栄養素を知っていますか?

糖質(炭水化物)→エネルギー源となります。
脂質→細胞膜の構成成分です。
タンパク質→筋肉や骨を生成する源です。

著者曰く、現代に生きる人間は糖質の過剰摂取と脂質不足が著しいそうです。
普通に生活していたら糖質過剰になるという認識と、脂質については摂取量を増やす意識が必要です。

現代が豊かになり過ぎてしまっていることを暗に示しているのかもしれません。

茶色くされた炭水化物に注意

茶色い炭水化物自体が怪しいと言うケースが見られるようです。
例えば全粒粉のパンについても100%全粒粉で作られているのか、全粒粉が含まれているだけなのか
表示義務がまだまだ曖昧なため、ほとんど白い炭水化物の全粒粉パンもどきが存在しているようです。

買い物をする時は、値段ばかりに気を取られず成分表にも関心を持ちましょう

カルシウムを取るなら牛乳より小魚

実はイワシには85g中に370mgものカルシウムが含まれています。
ビタミンDも含まれているのでカルシウムが効率よく吸収されるため、
骨粗しょう症も心配な人には牛乳よりもお勧めのようです。

他にもサケには抗老化物質であるアスタキサンチンが豊富だそうです。
マグロやカツオのといった回遊魚には疲労回復の効果があるカルノシンが多い上にDHCやEPAも含まれます。

本当に大切なのは食後の血糖値

会社の健康診断では空腹時の血糖値を測るため大抵低めの数値となります。
しかし本当に大切なのは食後にどれだけ上がっているかということです。

実際の食後高血糖の診断では食後120分の血糖値が140mg/dl以上との厚生労働省の記述もあることからも、
食後の血糖値を気にした方がよさそうです。

まとめ

食の研究は日々進歩しており、本書がいつまでもスタンダートとは限りません。
更新されていく情報を精査しながら最適解とされる知識を柔軟に取り入れていくことが未来への自分に繋がります。

健康が気になり始めた方や誰かの健康を想う人に手に取って頂きたい一冊です。

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