要約|たまたま 日常に潜む「偶然」を科学する【あの偶然は必然で、必然の確信はまさかの偶然⁉】

思考・考慮

ランダムなプロセスは自然の基本であり、あなたの日常生活にもよく見られる現象です。
しかし偶然の状況とはほとんどの人が理解していないか、あるいは考えすぎているのかのどちらかであるそうです。

たまたま 日常に潜む「偶然」を科学する [ レナード・ムロディナウ ]から身の回りの世界における偶然の役割を知ることで、またどうすれば人間の営みの中で、それらが作用しているかを学ぶことできます。
日常生活をより深く理解しながらこれまでとは異なる見方で世界を眺めるてみましょう。

私たちはランダムな事象に見出したがり、必然であることに楽観的思考(たまたま/偶然起きた)を持ち合わせて都合良く解釈しがちです。
物事の本質を見極めるためにも「偶然」と「必然」に触れていきましょう。

ヒット作は偶然

J・K・ローリング著「ハリー・ポッター」の最初の原稿は、9社もの出版社にはねられたことをご存じでしょうか。
また、ジョージ・ルーカス氏の最大ヒット作である「スター・ウォーズ」の前進である作品もユニバーサルスタジオの幹部らはその価値を見出せず、続編制作権とキャラクター商品化権をルーカス氏に譲渡したことである意味、本当の帝王というわけです。

これらを例に挙げてもヒット作は偶然であることは確かではないでしょうか。

もちろん能力や技術は成功の確率を持つ要素の1つではあります。
しかし、あなたが考えているほどその影響は直接的ではないということを覚えておく必要があるようです。

モンティ・ホール問題

あなたはモンティホール問題を知っているでしょうか。
よく考えれば普通の人にも分かるほど問題が単純であるのにも関わらず、数学者でも間違ってしまう不思議な問題です。

この問題を理解するのに数字の訓練は入りません。
しかし、注意深い理論的思考が求められます。

ランダムなのにランダムでははい

パターンを探し、何かのパターンが見つかるとそれに意味があるように考えてしまうのが人間の性です。
心理学者のダニエルカーネマンとトベルスキーは私たちが不確かさを前にしたとき簡単な手法で分析することを「ヒューリスティック」と命名しています。
また、そのような過誤を「バイアス」と呼び、誰しも逃げられない錯覚です。

例からヒューリスティックを経験してみてください。
①〇●〇●〇●〇
②〇●●●〇〇●〇●●●”〇●〇●〇●〇”●●●〇〇●
①では規則性があるように見えますが、②の””を取り出しただけだとしたら規則性はありません。
②を知らされなければ①だけで私たちは「規則性がある」とヒューリスティックを起こしてしまいます。

使える部下とイヤな上司

「何を指示しても上手くこなす部下」や「嫌なところばかり目につく上司」あなたの周りにもいるのではないでしょうか?
しかし、それはたまたまそう見えるだけなのかもしれません。
私たち人間はある見解を採用してしまうとその先入観を裏付ける証拠だけを優先的に探し求めてしまう特徴があります。
さらには曖昧な証拠を自分の考えが有利によるなるように解釈をしてしまうようです。
これらによりできる部下と言う先入観が部下の良い面だけを探していたり、上司の助言を嫌な上司だからと悪い方向に解釈をしてしまっている可能性があるようです。
あなたに貼られているレッテルもランダムネスが引き起こした副産物かもしれません。

ランダムネスの難しさ

ある作品はなぜヒットしたのか、ある政党がなぜ選挙に勝ったのか、なぜ株価が上がったのか/下がったのか、予測はできたとしても確証するのは、その出来事が起きてみなければ実際にはわかりません。
現象を振り返れば一目瞭然であった出来事でもその現が起きなければ、取るに足らない変化だとしか結論付けることしかできなということです。

まとめ

出来事を予測する能力に頼ることは、偶然を理解しようとするほどのエゴなのかもしれません。ランダムな出来事を予測することよりも起きた事実に対応する能力に注意を向けていくことが重要なのかもしれません。

本書は非常に難しい読物でした。
私の要約では不十分であることは「必然」であるため、この記事を「偶然」見つけて頂いたあなたの見解を頂きたい次第です。

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