要約|会話の9割は「言いかえ力」でうまくいく【言葉の技法】

ビジネス

言葉は一度発言してしまったら取り消すことができません
ちょっとした一言で取り返しのつかないことになる場合もあります。
「つい言い過ぎてしまった」「こんなこと言わなければよかった」といった経験がある方は会話の9割は「言いかえ力」でうまくいく [ 津田秀樹 ]で会話の後悔や悩みを減らしましょう。

上手な言いかえ一つでコミュニケーション力を高めることができます。
言葉のチョイスを意識して円滑にものごとを進めましょう。

比喩は傷を深くする

比喩を使うことで表現が強く鮮やかになり、おもしろみを出すことができます。
その反面、相手に文句を言うような場合に比喩を使ってしまうと余計な感情を逆撫でしてしまいます

言葉で思いを伝えようとしている「10」のうち「5」しか伝わらないことがほとんどです。
しかし「10」の悪意は相手に「20」になって伝わってしまう可能性を秘めています。

私たちはネガティブな情報に注意が向きやすい特性を持っていることが原因ですが、いずれにせよ相手の反発を招く比喩は使わないことがおすすめです。

属している集団ごとけなさない

ピンポイントに相手だけを指摘するよりも集団の一員としてけなす方が、相手はさほど傷付かないように感じます。(私もそう思っていました…。)

しかし実際は逆に傷付き、重症化してしまう恐れがあるようです。
集団全体を指摘されてしまうと相手自身が努力しても改善することができないため、心の傷と恨みを生みやすくなるようです。
改善して前進するという道が閉ざされてしまうため、やる気が失われ、その矛先が指摘した相手(私たち)を恨むことしかできなくなるからです。

「今どきの若者は□□だ」とか「(血液型の)AB型って○○だから」という言い回しに思い当たる節がある人は考え直した方がよさそうです。

反映技法で怒りを軽減

内容は別として会話をしていて相手にストレスを感じるときはどのような状況でしょうか。
それは相手に自分の意図が伝わっているかわからない反応をされた時がほとんどではないでしょうか。

これらを回避するために「反映技法」を採用してみてください。
相手の発言を繰り返すことで、自分(相手)の「言いたいことが十分に伝わった」という手ごたえを感じさせ、共通の認識をしているとアピールすることで親近感を持ってもらいましょう。

ちなみに心理カウンセリングでも相手の話を聞き反映させる手段をまず身につけるそうです。
ちゃんと聞いていることを相手にアピールすることが、余計な怒りを買わない最善の策といえます。

ネガティブ感情は過去化せよ

「過去のことは過去のこと」ということをはっきり理解してもらうための会話のテクニックです。
これは精神科医の会話でも用いられる技法で、ネガティブな感情を「過去化」することで気持ちの整理をつけやすくします

表現①「○○があって大変そうだね」
表現②「○○があって大変だったね」

あなたはどちらが次に進めそうに感じますか。
後者の方が今と過去が切り離された感覚を受けるかと思います。
過去の出来事と現在〜未来の区切りを意識させることで、希望的なイメージを与えることができます。

褒める対象を見据える

相手を褒める事は会話の基本です。
しかし褒め方を間違うと逆効果になってしまうことがあるようです。
例えば身に付けているモノばかり褒めいると、褒めているのは「モノ」であってあなたではないという印象をもたれる可能性さえあります。

褒めるべき主体はあくまで相手自身であり、モノを褒めた場合でもそこから必ず相手を褒める方向に話を展開させましょう。

目力効果

褒めるときには相手を見つめ、叱るときには見つめないことを意識すると良いようです。
視線には評価を強める効果があるため、相手をよく見つめて褒めてみませんか?
反対に言葉と合わせて目力を使わないように、叱る場合は目を逸して注意してみてください。
相手が受け取る印象が変わるはずです。

目線はコミュニケーションにおいて重要な位置を占めています。
「目は口ほどにものを言う」ということわざがあるのも納得です。

表情で操れ

目力だけでなく表情も社会で生きていくことはもちろんのこと大切なコミュニケーションスキルの1つです。
SST(生活技能訓練)とよばれる社会復帰の導入としてコミニケーション能力に付けるプログラムが施行されていることからも表情・表現が重要なポイントのようです。
うれしい/悲しい/困った/がっかりした表現というように、表情で自分を表現できるようになることが不可欠でです。
豊かな表情はあなたのキャラクターに幅を持たせ、人間関係も向上させます。
表情を使うことで言葉をより伝わりやすくさせていきましょう。

言葉にしなければ伝わらない

親しい人間関係を長く維持させるための4つのポイント

①賞賛…相手を褒めること
②行為…相手に対して好意を持っていることを実際に伝える
③肯定…相手の言い分を自分も同じ意見だと賛同する
④存在価値…存在価値相手の存在価値を認めていると言うメッセージを伝える

意識していなかったり、カッとなってしまうとすぐに忘れてしまいがちです。
よく考えれば当たり前のことですが、その当たり前そこが重要です。

まとめ

伝え方1つで相手との関係は大きく変わります。
本書は26つの言いかえを例に相手との関係を円滑に進めるためのポイントが詰め込まれています。
良い本音は素直にしっかりと伝え、悪い本音は言葉の周りも工夫して伝える技法を学べます。

正しく伝わらないということが最も恐れることであることを忘れず、せっかく伝えるのであればうまく言いかえて相手に自らの想いを伝えていきましょう。

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