要約|世界史は化学でできている【人類の進歩から新たな興味を持とう】

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私たち人類は化学と共に文明を発展させ歴史を歩んできました。

歴史上最初に人類が認識した化学的現象はおそらく「火」であったされています。
私たちの祖先を恐れを乗り越えて火に近づき、火で遊び、さらには利用するようになっていきました。
いま私たちが化学と共に歩めているのは、火への恐れを乗り越えた”興味”という思考を持つことができたことにあるのかもしれません。

絶対に面白い化学入門 世界史は化学でできている [ 左巻 健男 ]から化学と歴史がどのように関わってきたのか読み解いていきましょう。

化学は歴史は深く関わることで現在のテクノロジーの進歩があるといっても過言ではありません。
私たちの興味が枯れない限り今後も歴史と共に化学も進歩していくはずです。

全ては原子から始まる

あらゆるものを原子からできています。
周りを見回しても机も椅子も本物とパソコンなど個体はもちろん、水などの液体も全ては物質です。

空中や水中にばらまかれた原子たちはどこかでまた別のモノの構成原子になり、ほとんど永遠に滅することなく形を変えて巡回しています
私たちの身近にある物体や身体の一部でさえ地球の中でぐるぐると循環し、様々な変化を辿って今ここに存在しているということです。

ブラウン運動の理論

いまでは何の疑いもなく化学の授業で学びます。
20世紀初頭までは「原子」「分子」が本当に存在するかは化学の大きな問題で、存在を肯定する派閥と見えないものはないものと同じという考えで存在を否定する派閥でせめぎ合いが起きていたようです。

この論争に終止符を打ったのはアルベルト・アインシュタインによるブラウン運動の理論」だったたのです。
ちなみに実験的検証を行った人物はジャン・ペランと言われています。

原子の知識

原子という言葉を聞いても一体どのようなものなのかわからない方が多数かと思います。
(私自身も化学系先行ではないのでわかりません。)
原子の特徴を記載しておきます。

①原子はおよそ一億分1センチメールの直径
②原子の中にある原子核の直径は原子の直系のおよそ10万分の1~1万分の1ほど
 (原子の直径を東京ドームとした場合、その中の原子核の直径は1円玉程度だそうです)
③原子核が正電荷思った用紙と電気的に中性な中性子からなっている
④周りにある電子を非常に小さく重さで考えると水素原子核の1800分の1
 (つまり、原子の質量はほとんど原子核の質量と考えるそうです)
⑤電子は原子核のまわりに層状になってそれぞれの部屋の中に何個ずつ割り当てられ存在している

燃料エネルギー

冒頭でも触れてた「火」という化学現象を利用しはじめた私たち人類にとって燃料エネルギーは私たちの生活に欠かせないものとなっています。

生成していない石油から「分留」と呼ばれる技法を用いることで燃料を取り出します。
蒸留して沸点の似た成分を分離させる方法です。
(理科の実験で水から水素と酸素を取り出すようなイメージです。)

最も低温で分離されるのがプロパンやブタン、これらは圧縮して液化石油ガス(LPガス)になります。
続いてガソリン、ナフサ留分、灯油留分、軽油留分と分類されていき、最後まで残るのが残油、重油、アスファルトです。

昔から変わらないお酒

アルコールと私たちの祖先の哺乳類の関係はは1億3000年前までさかのぼります
自然界では糖分の多い環境に暮らしておりアルコール発酵が進みお酒となるのが大まかな原理です。

今のところ年代が確認されている歴史上最古のアルコール飲料は中国の賈湖(ジアフー)遺跡で発見された9000年前のものです。
古代エジプトにも飲み過ぎは注意する文章が残されており、現在の私たちの宴会と変わらない様子だったのでしょう。
今も昔もお酒には要注意だったしたいものです。

セラミックス(焼き物)

もともとセラミックスとは焼き物を指します。
そのセラミックスを構成する素材をセラミックと呼ぶのが正しいようです。

セラミックスは容器だけでなく、瓦やレンガ、タイルや土管など様々な用途で使用されています。
さらには金属やプラスチックと比べ最後には土壌に戻るという大きな利点があることからカーボンニュートラルが騒がれる昨今、有効性が見直されさらには今後も発展が期待出来るのではないでしょうか。

レアメタル問題

金属材料をめぐってはメダル問題が存在する文字通り貴重な金属のことを指します。
国際的な統一基準があるわけではないことをご存知でしたでしょうか。
日本では1980年に経済産業省が指定しており「存在量が少ないこと」や「取り出すのが困難」などの基準で、天然元素約90種類の半分近くがレアメタルになるそうです。

埋蔵量の限られた希少なレアメタルを有効に使うためにはリサイクルに加えて同じ性能を持つ代替材料を発見し利用量を抑える必要もあるようです。

金の採取量

金属に関連して金にも触れていきましょう。
金を耐食性に優れているため、効果や宝飾品として使われる以外にも電子部品や集積回路の金めっき処理などにも使用されます。

これまで採掘され生成加工された金の総量はどのくらいになるでしょうか―――

答えは約200,000t
水泳競技用50メートルプールたった4杯分程度です。(2019年末時点)

純金が高額で売買されている理由も納得できますね。

染料から派生した医療の進歩

1890年代後半ドイツには数多くの専業メーカーがあり競争も激しくなる市場が飽和状態であることを受け、合成染料から将来性のありそうな化学薬品の開発への転換を実施したことで医療の進歩させました。
成果として現れたのが解熱鎮痛効果を待つ「アスピリン」と呼ばれる医薬品です。

このように思いもよらない分野から別の分野に画期的な恩恵をもたらすこともあるのが化学の面白さかもしれません。

まとめ

どこかとっつきにくい化学と世界史を融合させた知識が乏しい私でも読み進められることができるほど、軽快な内容です。非常に広範囲を説明していることからこの記事に全てを載せきれなかったことは後ろ髪を引かれる思いです。

本書を導入書として興味を持った分野はさらに詳しい内容を深掘りしていくのもおすすめです。
化学や世界史を専攻していなかった方に手に取って頂きたい一冊です。

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