私たちは自分のことをよく知らないまま生きているようです。
「自分のことは自分が一番よくわかっている!」と豪語する割には、何かを決断するときに考えがブレたり、迷いが生じることが往々にしてあるはずです。
メモの魔力 The Magic of Memo (NewsPicks Book) [ 前田裕二 ]はメモを取ることで人生のコンパスを手に入れて、より良い生活を送るためのメッセージです。
あなたもメモで自分の生き方を見つめ直してみませんか。
メモを取ることで自分の考えがまとまり感性を磨くことができます。
技術よりもメモに対する姿勢を意識することが、自分を知る第一歩です。
メモが自分を向上させる
メモを取ることであなたのスキルはどんどん上がります。
①知的生産性の向上 → アイデアを生み出せるようになる
②情報取得の伝導率向上 → 情報を「素通り」しなくなる
③傾聴能力の向上 → 相手から深い話を聞き出せる
④構造化能力の向上 → 話の骨組みがわかる
⑤言語化能力の向上 → 曖昧な概念を言葉にできる
スキルが上がれば、もっとメモが取りたくなり、次第に好循環が生まれる点も見落とせません。
フレームワーク
一連の3つがメモのフレームワークとなります。
ファクト(真実) → 抽象化 → 転用
少し噛み砕いた説明に落とし込むと、
インプットした事実をもとに気づきを応用可能な粒度に抽象化して自らのアクションに転用します。
この作業を行うことで日常の全てをアイデア変えることができるのです。
抽象化
抽象化と言われても…どうすればいいの…?という方に3種類の型を覚えておきましょう。
What型ー目の前の考え方や現象を抽象化して言語化する型
How型ー特徴を深掘りして考える型
Why型ー起きた現象に対する分析をする型
メモを取る上での抽象化として価値が高いのは「How型」と「Why型」の2つとされています。
その中でも「Why型」は知的生産性を向上させる上で最も重要な思考です。
Why型での抽象化は、具体的な事象の本質を考えることにつながります。
例えば成功事例の本質が分かっていれば別の事柄に転用することもできるようになります。
メモを取るフレームワークにはめることでこの世の成功の本質を見極めることができれば、将来の成功に何か役立てることができるようになるかもしれません。
「なぜ○○なのだろう」と疑問を持ち深堀りしていく癖を身に付けたいものです。
レトリックってなに?
レトリックとは伝わりやすい言葉を生み出す能力や技法のことを指します。
本書では抽象的な概念に名前をつける力がある人の例として秋本康氏が挙げられています。
言語化がうまい人は抽象化能力が高く本質を見極めることができます。
「AはBである」ことを説明する際、Bから抽象的な要素を抜き出してAとの共通点を見つけると言う訓練をゲーム感覚で行ってみることでレトリック能力を鍛えられるそうです。
自己分析
効果的な自己分析行うためには2つのポイントを押さえましょう。
①自分に意識を向ける
②ホワイで掘り下げする
これまでのフレームワークを使い自分を深く知ることができれば、あらゆる意思決定の場面において迷いが生じなくなります。
本書ではポイントに加えて自己分析を行うための1000問が掲載されています。
ここでの紹介は控えますが、自分自身を知り明確な自己分析を行うために挑戦してみるのも良いかもしれません。
メモの姿勢
メモの取り方には様々な技術やポイントがあります。
しかしながらメモの本質は姿勢であるというのが著者の結論です。
メモを取ろうという努力から、自動的にメモを取るという習慣へ意識を持っていくことがなによりも大切なようです。
明日から…ではなく、今から!あなたもメモ取りってみましょう。
まとめ
人生にはたくさんの選択肢があり、そのすべてを決めるのはあなたです。
そのあなたの軸がブレてしまっていてはせっかくの人生も不安定なままだと思いませんか。
メモを活用することで自身が本当にやりたいこと、すなわち自分を知ることができます。
メモの魔法にかかってみたい方に手に取って頂きたい一冊です。
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