GAFA(ガーファ)という言葉を知らない人でも利用した経験があるはずです。
アメリカに拠点を置く成長著しいIT企業4社(Amazon、Apple、Google、Facebook)の頭文字を取った総称です。
そんな怪物企業を知ることで、今後の世界情勢を予測する指針になるはずです。
ということで、the four GAFA 四騎士が創り変えた世界 [ スコット・ギャロウェイ ]を読み解いていくことにしましょう。
4大企業がもたらしたものは私たちの生活を豊かにしてくれるのでしょうか。
成功の手段とその裏に潜む闇を把握することで真意を見極める目を養いましょう。
第一騎士(Amazon)
ネット環境を持った方はAmazonを利用したことがあるのではないでしょうか。
アメリカのみの統計ですが、Amazonプライムに加入している世帯は52%の割合を占めるそうです。
これは固定電話がある家の割合よりも高い(49%) ※ 2016年度統計データより
Amazonが訴えかけてくるのは私たちの本能です。
より多くのものをできるだけ楽に集めようとする人間の狩猟採集本能が根底にあります。
これは多くを所有すればそれだけ生きる可能性が高かったからなのです。
[通常のビジネスの考え方]
歴史的な低金利の中で資金を借りられたのであれば、
株を買い戻して価値を上昇させようと考える。
高いリスクを犯してまで、成長とそれに伴う作業に投資する必要があるかと考えます。
[アマゾンの考え方]
歴史的の低金利の中でもで資金を借りれば、並外れて高額な配送コントロールシステムに投資する。
小売業界で鉄壁の地位を築き、競争相手の息の根を止めることを考えます。
この考え方を着実に遂行したことが、現在のAmazonの市場価値の答えです。
アメリカの経済全体として小売業自体は成長していないにも関わらず、Amazonが成長を続けるいるということはそれ以外が敗者になっているということです。
まさにAmazonはゼロサムゲームの圧倒的勝者と言えるでしょう。
第二騎士(Apple)
Appleは私たちの遺伝子レベルで組み込まれている贅沢志向を巧みに操る事で地位を確立しています。
マーケットシェアは14.5%に留まりながらも利益シェアはなんと79%にのぼります。
スマホ市場というピラミッドの最上段を圧倒的に牛耳っているのです。
成功の鍵は超レア感にあります。
[高級ブランドの条件]
①アイコン的な創業者
②職人気質
③垂直統合(メーカー直営店)
④世界展開
⑤高価格
私たちはApple製品を高いと思いながらも挙って所有します。
日本人はApple製品を持ち歩いていることが多く高級品として疑問符かもしれませんが、しかしそれは世界的に見ると1%に過ぎません。
Apple製品=高級品という地位を完全に確立しています。
例えば格安のノートパソコンを立ち上げカフェ立ち上げたりするでしょうか?
その答えが唯一無二の美しくエレガントで私たちを魅了しているのです。
第三騎士(Facebook)
Facebookの力は圧倒的な影響力と情報収集につきます。
私たちがやり取りをしているFacebookには多くの情報がやり取りされています。
そのデータは簡単にお金になります。
著者は個人情報を油田と表現していますが、まさにその通りではないでしょうか。
そしてFacebookはGoogleと協業してメディア地図を引き直ししているようです。
将来的に頃に車は史上最高する広告をコントロールすることになるでしょう。
デジタル広告の表現として2016年をベースに前年比でGoogleは60% Facebookを43%となっています。
私たちは1日にFacebookに35分、Instagram/WhatsAppには25分の合計1時間を費やしているそうです。
インターネットに接続している時間が平均300分(5時間)とされていることを考えると、睡眠以外や仕事以外の行動でどれだけ多くの時間をSNSが占めているかは明白です。
単なるメディアではなく情報共有のプラットフォームを確立させようとしています。
第四騎士(Google)
私たちがGoogle以上に信頼を置いているものはないはずです。
Googleへの検索(質問)の6つに1つは、これまで検索されたことのないものだそうす。
数値から見てもこれほど信頼されて質問を投げかけられている機関は他に思い浮かびません。
Googleの検索結果は広告の影響を受けないとされており、同社がホームページを修正を加えることがあってもそこにあるのは検索窓とロゴのみです。
例え広告主がどれだけ費用を払おうともホームページの一角を担うことは出来ません。
Googleの信頼の裏付けとなっているとも言えます。
しかし、Googleの裏ではビジネス史上においても意欲的な戦略を進めており、世界中全ての情報整理することではないかとも推測されています。
Googleは私たちの知識欲が原動力になり、発展をし続けているのではないでしょうか。
四騎士がここまで影響力を持てた理由
それはズバリ「ペテン」だと著者は推察しています。
当然ながら四騎士もはじめから世界を支配する巨大な怪物だったわけではありません。
他社の知的財産を拝借したり誰かが築いた資産を使うことで、それを開発した人にはできないやり方で利益を上げていったのです。
・Amazonの前進には最初のオンライン小売業
・Appleであれば、最初のPCを開発した企業
・Facebookはスペース?
・Googleには初期の検索エンジン
どの企業にも、その前身の企業があったようです。
四騎士共有する8つの要素
圧倒的な支配力を持つ騎士たちにはどんな共通項が存在するのでしょうか。
①商品の差別化
②ビジョンへの投資
③世界展開
④好感度
⑤垂直統合(流通のコントロール)
⑥AI
⑦キャリアの箔づけになる
⑧地の利
次の世代の騎士候補
各企業に課題はあるものの次世代のGAFAを担う企業になりうる可能性があるようです。
あなたもニュースで耳にしたことのある企業かと思います。
①アリババ
②テスラ
③ウーバー
④ウォルマート
⑤マイクロソフト
⑥IBM
四騎士の世界で生き抜くための武器
四騎士による支配は市場と消費者の生活に計り知れないほどの影響与えています。
多少なりとも四騎士が将来的に雇用を減らす事は間違いない推測されます。
その中でも私たちは生き抜いていかなければならなりません。
「世界は平等」と掲げられていますが、現実はフェアではない競争があることを認めましょう。
自分のキャリアをよく見せることも重要な要素です。
まとめ
現代において億万長者になるのは確率、つまり大富豪への可能性が上がりました。
一方で、百万長者(富豪や小金持ちを指します)になるのが難しい時代になったと言えます。
残念ながら、格差社会が広がり続ける事は明白です。
怪物とまで評される企業を理解することで昨今のデジタル時代の行く末を予測し、自らの経済安定を築くためにの力をつけていく必要があるはずです。
知識という武器を持つために手に取って頂きたい一冊です。
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